行動型ストーリーか慰め型ストーリーか
前に佐渡島さんの対談記事で読んだか、マンガ専科で聞いたか忘れてしまったのだが世の中の創作には2パターンあるって話を思い出した。
そっから自分でも考えてみたのだが割と
①主人公が殻を破って行動していく物語(行動型ストーリー)
②傷ついている人を慰める物語(慰め型ストーリー)
2パターンある気がする。
①は主人公が傷つきながらも行動していって何かを獲得していく話。成長譚。
②は主人公はあまり成長しない。癒し系。あなたはそのままでいいよというメッセージ。
どちらが良いというわけではもちろんない。ただ現代は後者の物語の需要が増えているなあという気がする。それは厳しい現代社会の裏返しでもあるんだけど。
同じ人でもタイミングによって①を好むときと②を好むとき両方あると思う。仕事で疲れたとき人生辛いときとか②のほうが救われるよね。お話の世界ぐらいでは競争とか離れてまったりしたいという時もある。
で私が今連載している「マイッカな毎日」というのも最初は②の方向性で行こうと考えていた。
https://www.teinei.co.jp/teinei-tsushin/tag/37
大変な子育てだけど「まいっかまいっか」でゆるゆるやっていこうね。あなたは頑張っているよ、みたいな。見守り系とでもいおうか。
なんだけど最近主人公に変化しているなと自分でも思う。マイッカの一言で主人公のきらりが自ら気づいたり自省することが多いのだ。
「あなたはこれでいい」で慰められて終わるのではなく、やはり最後はきらりに考えさせたり行動させたほうが締まるな、という漫画の構造的な問題かもしれない。
もちろんマイッカの一言ありきの行動変化なんだけど。私自身やはり慰めでは終わりたくなくて、主人公にどうにか1歩踏み出してもらいたいという気持ちが強いんだと思う。
そしてそれは具体的な行動をするということではなくて、世界の見方や解釈を変えるということでもある。そっちのが実は難しいことですが。
ただ傷ついているときは行動できない。自信がないと動けないというのはあると思う。
なので②の創作で心を癒し、心が回復してきたら①の創作で自分も行動したり現実に立ち向かっていくというのがよいのかな、なんて思った。
まだ自分でも考え中なのでとりま。